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放送予定 [放送予定]

ORF 6/28 午前2時半
ヴェルザー=メスト指揮、ヴェーベルン交響楽団
メンデルスゾーン 交響曲第4番 「イタリア」
シェーンベルク 浄夜 
レスピーギ 交響詩「ローマの松」

BR-KLASSIK 7/1 午前3時
ヴェルザー=メスト指揮、バイエルン放送交響楽団
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第15番  
チャイコフスキー 交響曲第1番 「冬の日の幻想」
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ブルックナー 交響曲第7番 [音楽]

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Bruckner Symphony No. 7
The Cleveland Orchestra
Franz Welser-Möst, conductor
January 2017, Miami Knight Concert Hall
オンデマンドは、来週月曜日まで。)

人は、光り輝くものに惹かれる。太陽でも月の光でもいい。輝いているものに魅了されるのだ。マイアミ演奏会のブルックナーは、燦々としたきらめきを放っていた。指揮者と奏者の揺るぎない自信。湧き上がるような熱気と高揚感に溢れ、非の打ち所がない演奏だ。

ヴェルザー=メストの7番は、これまでに4種類聴いている。ユースオケ、ロンドンフィル、クリーヴランドとのレコーディング3種、そして去年のコンセルトヘボウ管デビューの演奏会だ。今回のマイアミの7番は、巧みに情感を付けながら、エネルギーがほとばしるような熱い演奏だった。マイアミコンサートホールの恵まれた音響も、一役買っているだろう。WCLVの録音技術のおかげで、日本にいながらこんなに素晴らしい響きを堪能できるのだから、実にありがたい時代だ。

ヴェルザー=メストの音楽は、その美しさに焦点が集まる。もちろん、今回のブルックナーも極上の美を追求した演奏だ。ただ、今までとは違う。指揮者と奏者が、同じ地点へ向かって無心に進んでいく。音楽があるのみだ。彼は、クリーヴランドでの音楽づくりで重要視する点として、奏者の”self-confidence”を上げている。大勢で合奏する場合、各自が自信を持って奏でなければ、芯のある響きは生まれない。これは邦楽でも同じなのでよく分かるのだ。凜とした強さのある美しさほど、完璧なものはないだろう。特に弦セクションの優雅さと強靭さを兼ね備えた太い響きは、心に深く刻み込まれた。

冒頭の弦のトレモロの後、豊穣なチェロの響きで曲は始まる。アンサンブルが完璧なのはいうまでもない。ブルックナーの音符が、澄み切った空気の中で、凜として輝く花々のように感じられた。光の差すような神々しい雰囲気の第2楽章。さりげなく淡々と進むかのようでありながら、曲の持つ優美さ、繊細さが胸に響く。

第3楽章のスケルツォは、非常にテンポよく音楽が流れてゆく。繰り返しが続くので、演奏によっては退屈しそうな楽章だ。マイケル・ザックスさんの颯爽としたトランペットの音色が、高らかに鼓膜を突き抜ける。フィナーレの軽やかさは、このコンビならではの響きだろう。

大きくテンポをゆらしたり、特定の楽器を際立たせる場面は一切ない。どこまでも自然体でありながら、ブルックナー7番の魅力を余すところ無く伝える秀演だ。演奏から伝わってくる電流のようなまぶしい震えが、私の心の中にいつまでも残っている。


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純白のブラームス [音楽]

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Piano Concerto No. 1 in D minor, Opus 15
Philharmonia Orchestra
Herbert Blomstedt, conductor
Martin Helmchen, piano
(オンデマンドはこちらから。約1ヶ月聴けます。)

先週金曜日の早朝、BBC Radio3でフィルハーモニア管の定期演奏会が放送された。お目当は、ヘルムヒェンが弾くブラームスのピアノ協奏曲第1番だ。ブロンフマン&ヴェルザー=メスト、クリーヴランド管の完成度が極めて高いので、さあどうかなと思いつつチャンネルを回した。

ライブならではの瑕疵はあるし、テクニックはやはりブロンフマンの方が上だと思う。弦に厚みがあって芳醇な響きで魅了するのは、クリーヴランド管だ。それでもなお惹きつけられるのは、その爽やかさにある。純白のブラームス。真っ白なキャンバスをイメージさせる瑞々しい響きに、思わず釘付けになってしまった。若きブラームスの清廉な姿が、鮮やかに蘇ってくるのだ。

爽やかだからといって、淡白なわけではない。火花のように燃え上がるクララへの愛を、ヘルムヒェンは澄み切った音色と深い打鍵で見事に表現する。彼のピアノは本当に音が濁らない。特に印象に残ったのは、第2楽章。ペダリングを駆使しながら、一音一音を噛みしめるように進んでゆく。柔らかで淡い響き。透明なタッチ。ブラームスの秘められた情熱を垣間見るような瞬間が幾度となく訪れた。

オーケストラとピアノと指揮者が同じ方向を向いている演奏ほど気持ちの良いものはないだろう。ヘルムヒェンは、ブロムシュテットさんやドホナーニさんとの共演が多い。おじいちゃんと孫くらいの歳の開きだが、音楽性が近いのかもしれない。ピアノに共鳴するかのように、オケの響きもクリスタルガラスのような清澄さが印象的だった。絹ではなくて木綿のような爽やかさが後を引いた。5月の晴天に映えるブラームスだ。


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