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小夜曲 [音楽]

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先日、前から気になっていた「小夜曲」というお店に行ってきました。地元のみならず、全国のクラシック音楽愛好家の間で有名な場所のようです。先ごろは指揮者の川瀬賢太郎さんがいらっしゃったとか。ちょっと敷居が高そうだなあと思いつつも、思い切って訪れてみました。


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恐る恐るドアを開けると、たおやかで凛とした佇まいの女性オーナーさんが迎えてくれました。店内ではベートーヴェンの交響曲第3番、第3楽章がかかっています。お客さんは私だけだったのでもうドキドキです。誰のベートーヴェンかなと考えながら、モカのコーヒーと軽食を注文しました。待っている間にどうぞと出してくれた雑誌は、音楽の友とレコード芸術。そういうお店に来たのだなあと、思わずニヤリです。


ベートーヴェンが終わったところで、誰の演奏ですか?と尋ねてみました。私はカラヤンかなと予想してたところ、見事に的中です(わーい)。オーナーさんが次にかけてくれたのは、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。このCDは初めてでしたが、その伸びやかな美音と力んだところが一切ない演奏に思わず聞き入ってしまいました。


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最初は私一人しかいなかったものの、しばらくすると、次から次へとお客さんがやって来ます。コーヒーを飲みながら、世間話。(今の時期は皆、もれなくカープの話ですね)なんだか、懐かしい光景でした。チェーン店では味わえない、喫茶店でのひととき。


帰り際、オーナーさんが、来週のさんのマリアンナ・シリニャンさんのピアノリサイタルでお会いしましょうね、と声をかけてくれました。また行ってみようと思います。
タグ:カフェ
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チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 [音楽]

Bayside Beach Saka



Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23
The Cleveland Orchestra
Franz Welser-Möst, conductor
Lang Lang, piano
October 2014, Severance Hall (Gala Concert)


潮の匂いに包まれながら波打ち際を歩いていると、疲れきった細胞が若返り、精神が瑞々しさを取り戻してゆくような感覚になる。豊かな湧水に囲まれて育ったせいか、水のある場所は本当に気持ちが和らぐ。
波の音と一緒に頭の中に浮かんできたのは、先日から聴き続けていたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の第2楽章だった。スミスさんの温かいフルートの音色、ランランの抒情性に溢れた柔らかなタッチがありありとよみがえるので、自分でも驚いてしまった。イヤフォンで音楽を聴いているわけでもないのに…。


何で急にチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番かというと、先月ヴェルザー=メストの悲愴を聴いて以来、頭の中はすっかりチャイコフスキーなのだ。ヴェルザー=メスト独特の解釈に完全に心を奪われ、ケン・ラッセル監督の『恋人たちの曲 悲愴』を鑑賞した。(なんだか去年のマーラーとそっくり。マーラーの6番を聴いた後、これまたケン・ラッセルの『マーラー』を観たのだった。)その映画でピアノ協奏曲第1番が効果的に使われていたので、録音を探していたところ、ランランをソリストに迎えた演奏会があったのを思い出したのだった。


第1楽章。誰もが知っている冒頭のホルンのメロディはスマートにさらりと奏でられ、序奏は大変爽やかな印象だ。歌舞伎の世界から出てきたような華やかさを備えたランランのピアノは、強靭で自信に満ち溢れた響き。そんなに強打しなくてもいいのに…と感じる箇所もあるのだが、水際立った華麗なピアニズムにはただただ圧倒される。第2楽章。牧歌的なフルートの音色を聴いていると、身体がふわふわ浮き上がりそうな甘い情緒にとらえられる。フルートを受けた独奏ピアノの内省的な旋律を、ランランはとろけるようなタッチで奏でていた。彼が派手なパフォーマンスだけの人でないことがよく分かる演奏だ。躍動感あふれる第3楽章はキレのある独奏ピアノの独擅場。コントロールが効いて粒立ちがよく、オケとの一体感も心地よかった。

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